お呼びじゃないのよ 森の湖編
「オスカー様!お会いしたかったです!」
私ったらうれしくってついオスカー様に抱きついちゃった。 「うわっ!」 不意をつかれたのか、タイミングが悪かったのか オスカー様は体勢を崩してしまって…
どっぼーん!!
オ…オスカー様が湖に落ちちゃった。 すぐにお助けしなくっちゃ…と思ったら… ずずずず… 突然、湖の水面が割れてモーゼの十戒のように湖の精が… じゃなくて、リュミエール様が現れたの。
「陛下、貴女の落とされたのはこの金の守護聖ですか、 それとも銀の守護聖ですか?」 きゃーっ!ジュリアス様にゼフェル様! ど…どうしてこんな次から次へと守護聖様方が現れるのーっ! 「さあ、どちらなのでしょう。陛下」
金の守護聖を選ぶ 銀の守護聖を選ぶ
「あの…わたしが落っことしちゃったのは 金の守護聖様でも銀の守護聖様でもなくってオスカー様なんですけど…」 「陛下…なんて正直な…ですが、正直さも時には仇になります。 あのような女性と見れば口説かずに入られない困った性癖を持った、 守護聖とは名ばかりで隙あらば女王である貴女を押し倒そうとしている あの品性下劣な男がよろしいのですか。」 …す…すごい言われ方だわ… でも、オスカー様が一番好きなの。 オスカー様じゃないとダメなの。 私はリュミ様の方を向くと言い切ったの。
「オスカー様が好きなの、オスカー様じゃないとダメなの!」
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