お呼びじゃないのよ 森の湖編

 


「大丈夫ですか、オスカー様」
すっかりずぶぬれになったオスカー様と近くの小屋にいるんだけど
ここって、前の緑の守護聖様の小屋だったらしいの。
すぐに火をおこして体を拭くものを探してきた。
さすがに着替えはないから乾くまで待って頂かなくっちゃ。
「オスカー様、タオルケットがありました。」
「ああ、ありがとう。」
ふりむいたオスカー様はその…
きゃ〜〜〜〜〜っ!!

「何だ、今更そんな大声出すこともないだろう。」
だってだって、オスカー様なんにも着てらっしゃらないじゃないですか。
せめて…その…

後ろを向こうにもオスカー様ったら私のあごを押さえたままで…
…やだ…ドキドキが止まらない
「真っ赤な顔して、今何考えてるかあててみようか?」
しりませーん!!
悪ふざけがすぎますってオスカー様を突っぱねようと
したけど
逆にその手を掴まれると力任せに抱きかかえられちゃった。
どっ…どうしよう…っていうか、どうなっちゃうの、私。
オスカー様の胸って堅いんだけど、
引き締まってて肌触りがすごく気持ちいい。
この胸に顔を埋めてるといつもうっとりしちゃう。

「やっぱり君の体が一番だ。」
え!?何言って…思わず、顔を上げたとき
「暖炉の火より暖かいってことさ。 君の体が一番暖かい。」
何考えてた?と意地悪っぽく笑ってる〜っ。
む〜〜〜っ!いつまでも私のことうぶなお嬢ちゃんと思ってるでしょう!

「…だったら、暖めてさしあげましょうか…?」
「ほほう、言うようになっちゃじゃないか。
そうだな、だったらついでに体も拭いてもらおうかな♪ その可愛い唇で…」

しまった、と思ったときには遅かった。
そこまで要求してくるとは思わなかったわ、と
慌てる私の言葉を封じるように
オスカー様は私の唇に口づけた。

 

 END

 

 

 

 

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