ラッピング! 第5話

 

「はーっはっはっはっはっは……」

いきなり大声で笑われて、アンジェリークはびくっと跳ね上がる。

オスカーの笑い声はやむ気配がない。

どうにも止まらない様子で腹を抱えて笑い続けている。

初めは呆気にとられていたアンジェリークだったが、

その笑い続けるオスカーの姿に今度はだんだん腹が立ってきた。

自分はこんなに……こんなに悩んでいたのに、この人は……。

やっぱり子供だと思ってるんだ、と思うと、いや実際そうだから余計にムッとなる。

そんな考えが子供なんだと分かっているけどどうにも止まらない。

こういうのも「逆ギレ」というのだろうか。

「……そんなにおかしいですか……。」

さっきの涙がまだ乾かない状態で、

むうっと抗議の目を向ける。

それを見てさすがに笑いすぎたかと思ったが、

まだ唇の端に笑いを浮かべながらオスカーは答えた。

「いや、すまない。ただ、あんまり可愛い事を言うから……。」

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