愛のにわとり劇場

皆様は「とさかの順位」というのをご存じだろうか。

春が来て発情し始めた雄鳥は血まみれのケンカをして優劣を決める。

勝った雄鳥はとさかも立派に大きく赤くなるが、負けた方のとさかは小さくなんか茶色っぽい。

勝った方は、餌もお気に入りの高い場所も鳴くのも最優先の権利がある。

当然、雌鳥は全て勝者のモノである。

私の出勤途中に雄鳥を2羽飼っている家があるが

(何のために飼っているのかは謎、趣味なのか?)

この話はそのニワトリたちの愛の実話なのだ。

ちなみに勝者をそのトサカから私は勝手に「オスカー」と名付けていた。

 

 

何とそのニワトリたちの中に新たに雌鳥が仲間入りしたのだ。

まだ半分ひよこのようだか、真っ白でふわふわの羽毛の観賞用ニワトリで

私はきっちり「アンジェリーク」と命名した。

 

当然「アンジェリーク」は「オスカー」のモノなのだが

「アンジェリーク」はまだ子どもなので

いかに「オスカー」がおたけったり、羽を広げたり、高い位置に立っても

全く関心を持っていない。

今日もむなしく「オスカー」は「こけこっこーっ!!」と鳴き続ける。

つづく