まさか、オスカー様がいらっしゃるなんて。
どきどきしちゃって、つい変なこと言っちゃった。
「まったくすごい偶然だ。この偶然はもはや運命って奴だ。」
「この先にお嬢ちゃんの好きそうなところがある。
ちょっとつきあってくれないか。」
オスカー様に誘われるままについていくと、
そこは一面の花畑でたくさんの花が咲き誇っていたの。
「綺麗…」
「…綺麗なのは君だ、アンジェリーク。
何だかこのまま君が花びらと一緒に飛んでいってしまいそうだ。」
オスカー様は私を抱き上げると
「…つかまえた…」

「全く君と来たら、うっかり目を離すとどこへいっちまうかわからない。
俺はふりまわされっぱなしだぜ。」
それは私だって同じだわ。オスカー様。
つかまえて
抱き上げて
世界で一番好きなのはあなただけ
END