少女帝国 3月号 

…とんでもない「星のささやき」を聞いてしまったわ。

こんなものをリモージュ陛下に見られたら

川崎麻世とカイヤ夫人なみの大騒ぎになっちゃうわ。

早くかくさなくっちゃ…

「こんにちわ、サラさん。今日はここでオスカー様と待ち合わせなんです。」

きゃ〜〜〜〜〜っ!!

オスカー「おまえは用がすんだらさっさと帰れ!

執務室が香水臭くなる!」」

オリヴィ「ちょっとその言い方はひどいんじゃない!?」

オスカー様って公私の区別はつける方だと思っていたのに

執務室にまで入れるなんて…

いえ、もちろん陛下とは執務室だろうが女王謁見の間だろうが

ところかまわずいちゃいちゃしてるのは既に水晶球でお見通しなんだけど

…ってことは、この黒髪の女性は陛下と同じくらいの関係だったってこと!?

「よお、おじょうちゃん待たせたな。」

キャーッ!オスカー様登場!

「オスカー様、これ…あんまりです。

「げっ!これは…誤解だ、お嬢ちゃん。」

「陛下のおっしゃるとおりですわ。

オスカー様、私としても説明していただきたいものですけど。」

「そうです、オスカー様が女の方にこんなひどいことを言うなんて…

…は?陛下…?

「だって、オスカー様は女の方全部を尊敬してらっしゃるんでしょう。

それなのにこんなひどいことをおっしゃるなんて。」

「だから、これは…見てわからないのか、オリヴィエだ!」

…オリヴィエ様…?あら…あらあらまあまあ、おほほ、私としたことが…

何はともあれ良かったですわね、陛下。

「…そうだったんですか…、よかった、私勘違いしちゃって…

だって、オスカー様が女の方に冷たくなさるなんて信じられなくて

私、全部の女の方に優しい

オスカー様のそんなところも大好きなんですもの。

あ、もちろんオスカー様はオスカー様ってだけで…その…大好きなんですけど…。」

「な…なあんてかわいいんだあぁぁぁぁぁぁl!!!アンジェリーク!!

アンジェリーク、俺は君のために誓う。

これからもこの宇宙すべての女性たちに愛をふりまくことを。

デートの誘いとあれば、夜通し踊り明かすことを!

電車の中ではおばあさんに席も譲ろう!」

「(うっとり…)オスカー様…踊りに行くときには私もすみっこに混ぜてくださいます?」

「何を言う、アンジェリーク。君と踊るときだけは二人っきりだ。」

…何だか…妾宅にも盆暮れの挨拶をかかさない

大昔の著書「女大学」の良妻みたいなんですけど…

まあ、本人たちがしあわせなのならいいのかしら…。