ここはアルカディア。綺麗な星空が広がっているわ。
あら、年少組の守護聖様方ね。
「なあ、今、夜空に何か浮かばなかったか?」
「何?」
「いや…神鳥の模様の仕掛け花火みたいなのが
ぱーっと見えた気がしたんだけど…」
「ランディったら何か見間違えたんじゃないの?」
「そうかなあ…」
……仕掛け花火…
星のささやきが告げているわ…あれは見まちがえでも仕掛け花火でもないわ…
あれは…あれは…「のろし」だわ!
☆
のろしの主はもちろん女王陛下。どうやら今夜はオスカーさまとの逢瀬の約束のようね。もはやバレバレとはいえ、自分たちは気づかれていないつもりだからこうやって人目を忍んで(ええっ!?あんな派手なのろしを上げて…!?)合図を送り待ち合わせるのね!
オスカー様は早速白馬を駆って陛下の元に駆けつけていたわ!!さすがにのろしを上げるのは一人では大仕事だったのか、爆発に巻き込まれて薔薇の花は散るわ、靴は脱げちゃうわ、陛下も大変ね〜。それでも、人目をはばかってストレートのかつらをかぶって変装しているなんて、涙ぐましいったらありゃしない。
そして、オスカー様と丘の上で見つめ合い、指を絡め…きゃ〜〜〜〜〜っ!!!でも、もうちょっと近くで待ち合わせればいいのに…一晩中馬で走り続けないとたどり着けないところで待ち合わせって一体…これもプロモビデオお約束の「犬と一緒に浜辺を走る」の演出かしら。馬だったけど。そして、あつい抱擁………
「ちょっとまったーっ!!!」
ああっ、あれは闇の守護聖 クラヴィス様!
「アンジェリークではないか!?なぜ こんなところで…」
はっ!そういえばストレートサラサラヘアーのアンジェはまさに先代アンジェリーク
「ちがう!これはクラヴィス様、あなたの女王アンジェリークじゃなくて俺の女王アンジェリークです!」
「問答無用ーっ!!」
あああ、せっかくのラブシーンにとんでもないお邪魔虫が…そうなのよ、どうしてアンジェリークってゲームはお呼びでない守護聖が次から次へと…あ、いえ、けっしてGBA「アンジェリークSP1」をまだがんがんやりこんでいるわけでは…ほほほほほほ…
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