私の住んでいる田舎では初夏の頃には蛍が飛びます。車のウィンカーをつけておくと寄ってきますし、手ですくうだけで入ってきて逃げません。生存本能はあるのだろうか…と思いますが、実は蛍の成虫には胃も腸も、およそ自分の体を維持するための器官はほとんどないに等しいです。短い夜にひたすら相手を呼び合い、命を残す、そんな切なく美しい灯火です。

 生命は星の命のかけら、と言うのは私の個人的な感覚です。この星に命が生まれたことの不思議。食べること、呼吸すること、すべて地球の物質、地球のかけらがめぐっている、いわば地上に生きるものはみなこの星のかけらであり、命そのものなのではないかなあ、と思うのです。

 戦争についてもちょこっと触れてます。時々思うのですが、自分の家族を殺されたとき私は相手を許せるだろうか。 誰かが私や私の大切な家族を殺そうとしたら きっとその場で私も武器を取ってしまうと思います。悲しみは憎しみを生み 憎しみは憎しみを生む そこに「赦し」がない限り その螺旋は断つことができない。 相手を殺すことより難しいことかもしれません。
  戦争がなくならないのは 欲とか利権とかだけではなく 人の心の奥底にある愛する者を奪われた憎しみに根付くものだからなのではないでしょうか。

「戦争は人の心の中に生まれる。  人の心の中に平和の砦を築かねばならない。(ユネスコ憲章)」

  神は罪深き人を救い赦すために救世主をつかわした。 裁くためではなく赦すために。 神さえも人を赦すのに 罪深き人が人を裁くことはできないはずなのに。

 

 

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