ファラオの墓

スネフェル王とナイルキア姫

80000ヒット ひとみさんのリクエスト

 

80000ヒットを踏んでいただいたひとみさんからのリクエストは竹宮恵子先生の「ファラオの墓」本当はこれは悲恋だからと言う理由で第3リクエストだったのですが、私も「ファラオの墓」の…というか、スネフェルとナイルキアの熱烈なファンだったので「こっちが描きたい!!」とむりやり描かせてもらったのでした。

 ご存じの方はご存じなのですが、スネフェル王とナイルキア王女は「ファラオの墓」の主人公じゃありません。むしろ敵役と主人公の妹なのですがその悲しい愛は主人公の人気をはるかに凌駕し、ナイルキアを失って狂王となり破滅への道を突き進んでいくスネフェルの助命嘆願の手紙が編集部に殺到したとうくらい読者の支持を得たのでした。私なんぞ今回のリクエストをいただいたとき、ああ子さんに「ところでファラオの墓の主人公の名前は覚えてる?」ときかれ「…………鷹………?」とこたえ、「それは名前じゃないっ!」と怒られるくらい主人公のことはきれいさっぱり忘れていました。ファンの方ごめんなさい。

 

 

 「ファラオの墓」のスネフェルとナイルキアのいきさつをご存じない方もいらっしゃるのですが、猛烈な悲恋なのです。愛情を知らずにそだったウルジナ国王スネフェルはその寂しさが高じて傲慢で残酷な王となります。母親の気を引くため隣国エスティーリアを滅ぼしますがそこで落ちのびたのが第二王子サリオキスと王女ナイルキア。身分を隠し敵国ウルジナでかくまわれていたナイルキアは偶然スネフェル王とであい二人はお互いの身の上を知らぬままに一瞬のうちに強烈な恋に落ちるのでした。スネフェル王のため王女としての過去を捨てウルジナの娘として生きようとするナイルキア。ナイルキアのため王として国をまとめようとするスネフェル。しかし、兄サリオキスは祖国エスティーリアの再建のため「砂漠の鷹」と称し旗揚げします。兄と愛する人の間で苦しむナイルキア。そして、ナイルキアを利用してスネフェルを操ろうとする奸臣の陰謀により、ナイルキアは「鷹と通じたスパイ」としてスネフェル王の前に引き出されます。王としての立場に追い込まれナイルキアを救うために、スネフェル王はナイルキアに刃を向け、ナイルキアはスネフェルの刃を抱きしめるかのようにその胸に受けるのでした。
 その後、スネフェル王は自らの墓を求めるかのように砂漠を血で染める狂王となっていく

という、猛烈な悲劇!!さらに悲劇性がますのが「もし、エスティーリアと戦っていなければ、ウルジナ国王とエスティーリア王女、二人が結ばれることに何の障害があろうか。」というくだりなのようおうおう。

 

 

 

 でもでもでも、ここはオス×アンらぶらぶハッピーサイト、いかな悲劇も許されないのよう!!

大体、あの戦争はナイルキアの動き一つでふせげたはずなのね。滅んでしまったエスティーリアはおいといて、ナイルキアとスネフェルが結ばれればあの存在感の薄い兄サリオキスだって妹の幸せのため和平を結ぼうというもの。スネフェルだってナイルキアがエスティーリアの王女だと知れば…結局、どっちが先に矛を収めれば相手も矛を収めるんだけど。滅んだ国も憎しみも、それを裁くのではなく赦し、愛をはぐくむのが女の役割とアンケスエン姫も訴えてるじゃない〜〜〜。

 一番手っ取り早いのは、ウルジナ王としての初陣で単身夜襲をかけたスネフェル王があっさりサリオキスをさくっとやってしまって凱旋。王としての立場を確立してめでたくナイルキアをめとるというのは…だめだろうな。はっはっは。
 ちなみに今回の絵は、ナイルのために鷹を討伐に出陣したときの衣装です。あの夕日が落ちたら夜襲なのよん。

 

配役としてはあの存在感の薄い単純直情の王子様にしてナイルキアのお兄さん、サリオキスはこの人しかいない!
その後、スネフェルとヤバイ関係になることからオス×ラン的な展開もばっちりだ!! (いろんな意味で可哀想…)

ちなみにナイルキアをかくまってその恋を見守るアンケスエン姫はこの子でどうざましょ。アンケスエン姫はスネフェルの婚約者だったりするんですが、サリオキスが好きらしいんだわ。可哀想…(可哀想な人しか出てこんのか、この漫画)

 

 

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