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この話はうちのサイトの大前提、速水は深町をスキスキだけど深町はいたって常識人、というのを
あのアクマが一体いかなるあこぎな手を使ったのか両思いになった速水と深町の話です。
なお、設定と画像は「マリナー様が見てる3」収録「天使の日」から。

「速水・・俺たちもようやく一周年だな。」
「ですね。早いモンです。」
「なあ?」
「ハイ。」
「年取っても俺の傍にいてくれるか?」
「・・・・どうしましょうかね。あなた、年取ったら小煩くなりそうですからね。」
「お・・おい?」
「それに・・俺の性別が気に入らなかったんじゃなかったんですか?」
「そ・・・それは・・・そんなことを言ったときもあったかなと・・・。」
「俺はしっかり覚えてますよ。ものすごーく傷つきましたからね。」
「は・・速水?」
「嘘です。そんな顔しないの。冗談ですってば。」
「・・てめえ。脅かすな。」
「驚きました?」
「・・・たりめーだ。」
「莫迦ですね。ずっと一緒。決まってるじゃないですか。」
「だったら、初めっからそー言え!!」
「・・・ふふ。お詫びにキスしてあげますv」
「わわわわわ!」

(サイト1周年に沙羅様からもらった拍手より)

 

奥様は天使

「そういえば、俺の性別が気に入らなかったんですよね。」
「そんなことを言ったこともあったっけな」
「い・い・ま・し・た。」

「…いや、だってあの時は…」
たしか、海江田のヤツが息子を連れて来ていたんだった。
子供は嫌いじゃない、というかむしろすごく好きだ。
「あの時はフツーに結婚して子どもが欲しいなぁと思ってたしよ。」
と、言い訳めいていうと、白い顔に30%グレーの影を落としながら
「…産みますよ…どんな手を使っても貴方の子を産んでみせようじゃありませんか…」
と、速水は凍り付くようなアクマの表情で睨みつけてきた。

「そりゃいくらアクマでも無理だろう。」
「フフン、アクマには無理ですが私のシッポを切り落とすと魔力が消えて、あーら不思議
 天使の羽根がはえてきてしまうのをお忘れですか。」
いや、お忘れですかってそれは2月のオンリーあわせで出した気の狂ったリリカル乙女チックなホモのメルヒェンネタ…

「そう、天使の羽根だけじゃないんです。天使は両性具有ですからね、私が天使になってる間にまんまとはらませてしまえばいいんです。」
すげえ…さすがはアクマ、考えることが凶悪そのもの。

「両性具有って…そのいわゆるアレもナニもあるってことだよな…」
「多分、見慣れたモノの下にちゃんと見慣れないモノもあるってことでしょ」
それは多分にあまり見たくない光景だ…

「天使のお前って天使そのものの別人格だから男とやったりしないだろ…」
「そこはそれ私が嫌がろうが泣こうがわめこうが、ふんじばってでもやってしまえばいいんです」
アクマだ…こいつ…

「天使のお前は確か誰かを好きになったらアクマにもどっちまうんだよな…」
「はい、だから思いっきり嫌われるようにしてくださいネ」
自分を嫌ってる速水と無理矢理やって、子供を産ませるって…

「天使を襲ったら天罰がおちるだろ」
「アナタ仏教徒でしょう。気になるようでしたらやってる最中に念仏でも唱えていればいいじゃありませんか。
 仏のご加護で何とかなるでしょ」
フツー人は南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と言いながらそーゆーことができるのか?

「まー天使になって別人格になっても元は私ですから、そのうち情が移ってきて元のアクマに戻っちゃうとは思うんですけどね。」
「そうなった場合、子どもはさておきお前はどーなっちまうんだ?」
確か、以前天使になった速水が少しずつ俺に情を移してきたとき、天使の羽根はどんどんむしられて、体力がどんどんおちて…そんな状態で妊娠が継続できるのか!?

「…さあ…?試したことがありませんから。 
 でも、出産はそれ相当のリスクがあるモノでしょ。
 命がけで産むもんですから。
 それにさすがの私も高齢出産になりますから、元々リスクはあるんですよ。」

うわああああああああーっ!!

「いい、子供なんか産まなくていい!
 子どもなんかいらん!
 お前に何かあるかも…って、ぜってーなにかある!
 まだ産まれてもいない子どもなんかよりお前の方が100万倍大事だ!
 頼むから産もうなんて考えないでくれえぇぇぇぇーっ!」
あわてふためく俺をみて、速水はうれしそうににんまり笑う。
「なーんだ、たまには貴方から強引に襲われるシチュエーションが楽しめるかと思ったのに。」
…やっぱりアクマだ…こいつ…

おしまい